Re: 雛菊の幸福 |
- 日時: 2014/03/02 15:28
- 名前: ハヤヒナ
- 一年後。ハヤテとヒナギク、その他のメンバーも無事に白皇学院を卒業した。
「無事に卒業できて良かったですね。」 「そうね。皆卒業できて良かったわ。」 「それにしても、この桜の木が僕達の出会いだったんですね。」 「そうだったわね。この木で私とハヤテ君は出会ったのよね。」
二年前に遡る。 「それにしてもあの時計塔は凄いな。折角来たんだから一度でいいから、あの天辺に登ってみたいな。」 ???? 「駄目よ。」 「????」 ???? 「時計塔の一番上は、生徒会のメンバーしか入る事を許されていないんだから。」 「誰ですか。一体何処から?」 ???? 「フフッ。此処よ此処。」 「????」 ???? 「全く三千院の執事さんがこんな所で何をしているのかしら?」 「えーーっと、貴女こそこんな所で何を?」 ???? 「!!流石、三千院の執事ね。いきなり核心を突いてくるとは。」 「そうか。白皇学院では木登りがブームに。」 ???? 「これが遊んでいるように見えるかしら?」 「でも危ないですよ。」 ???? 「そんな事言われなくても分っているわ。これはあれよ。 木は滑りにくいし、枝もあるからスルスルと登れちゃうんだから。 でも下が疎かになるから。」 「平たく言うと、猫が高い所に登ったのはいいけど、降りられなくなったと言う…。」 ???? 「平たく言うないでよ。まるで私、バカみたいじゃないの。 確かにバカと煙は高いところが好きだけど、私そバカじゃないからね。」 「(そこまで言ってないけど。)」 ???? 「まあいいわ。三千院の執事なんだから、そこそこ運動神経はいいんでしょ。」 「はあ。(そう言えばこの人、何故僕が三千院の新しい執事って事を知っているんだ?)」 ???? 「兎に角、」 「????」 ???? 「貴方にお願いがあるんだけど。」 「????」 ???? 「だから……その……受け止めてね。」 「ええ!!?」 ???? 「えい!!」 こうして、木の上に居た少女は、ハヤテ(の顔面)に向かって飛び降りた。 その後、カラスに襲われたスズメのチャー坊を助けた。 ????「だいたい貴方、」 「ハヤテです。」 ???? 「えっ!?」 「綾崎ハヤテです。貴女は?」 ???? 「私は・・・・・・・・・・。」 これが綾崎ハヤテと桂ヒナギクの運命の出会いであった。
そして・・・・現在 「お嬢様の忘れたお弁当を届けに行かなかったり、この木がなかったらヒナギクさんと会っていなかったかもしれませんね。」 「私もこの木に登っていなかったらハヤテ君と出会っていなかったかもしれないわ。」 「あの時出会ったのは、運命だったかもしれませんね。」 「そうね。あの時の運命の出会いが今に至るのよね。」 「そうですね。」 ハヤテとヒナギクは、二年前の出会いを思い出していた。
「それはそうと、ヒナギクさん。お誕生日おめでとう御座います。」 「有難うハヤテ君。」 「去年の誕生日の時、僕が何を言ったか覚えていますか?」 「覚えているわ。そのプレゼントって何なの?」 「それはですね・・・・・」 ハヤテは一呼吸した。・・・・・そして・ 「ヒナギクさん、この僕と結婚して下さい!!」 「えっ!!??」 プレゼントは・・・・・・・・・・プロポーズであった。 驚いたヒナギクがハヤテを見ると、小さな箱を持っていた。 「これってアクアマリン?」 「ええ。そうですよ。僕はドパーズです。」 「嬉しいわハヤテ君。こんな私でいいの?」 「勿論ですよ。」 「こんな私で良かったら・・・。」 「ヒナギクさん・・・・・。」 「ハヤテ君・・・・・。」 ハヤテとヒナギクは目を瞑った。・・・そして、お互いに抱き締め合った。 お互いに・・・・顔を近づけ合い、・・・・口を近づけ合い、・・・・・唇を重ね合わせた。 ・・・・・・そして、お互いに舌を絡め合わせた。 この大人のキス、ディープキスはこれから幸せな未来が篭った新たな人生でもあった。
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