Re: play the game |
- 日時: 2013/10/22 20:38
- 名前: kull
- どうも。中間試験は無事に終了しましたkullです。
最近やっとハヤテの0巻を買ったのですが、面白いですね。 千桜の着替えを見たハヤテは万死に値すると思います。
それでは、本編どうぞ。
「綾崎君ってさぁ、好きな人とかいるの?」
「・・・・へ?」
勉強会の夜。皆が寝静まったであろう深夜にたまたま目が覚めていた俺は、机で勉強している綾崎君に質問した。 俺が起きているとは思わず、しかも予想外の質問に綾崎君は驚いている様子だ。
「それはちょっとどういう・・・」
「いや、だから好きな人だよ。英語で表すとLOVE。誰かいないの?」
「いや、僕はそういうのはちょっと・・。お嬢様にお仕えする身ですから。」
苦笑いして綾崎君は否定する。正直、俺は信じられなかった。 このアパートに住み始めてから数週間が過ぎたが、彼に好意を持っている女の子は少なくないはずだった。 別に本人から聞いたわけでは無いが、恐らく西沢さんとルカは確定だろう。もしかしたらヒナさんも。 本人から聞かなくても、綾崎君に対する仕草とか、表情とかでなんとなく分かるものだ。
「このアパートに住んでる女の子って結構レベル高いと思うけど、それでもいないの?」
「いや、ですからいませんって・・・。」
「へーえ・・。珍しいね。こんなに可愛い子がたくさんいたら、誰か一人は好きになっちゃいそうなもんなのに。」
「そうですか?確かに、皆さん美人ですが・・。」
「まあ、いないなら別に構わないんだけどね。」
「はあ・・。ですが、どうして唐突にそんな話を?」
「いや、深い意味は無いんだけどさ。たまにはこういう男子トークもしてみたいなーって。」
実際にこのアパートには俺と綾崎君しか男はいない。 必然的に話す相手は女子に限られるので、こういう恋愛話はあまりしなかった。 (実際には話そうとするとヒナさんも西沢さんも顔を赤らめて話にならないのだが。)
「なるほど・・。ちなみに、立花さんは彼女とかはいらっしゃらないんですか?」
「いたらこんな毎日ゲームばっかしてないって。俺、別にモテないしさ。」
別に女子が苦手なわけではない。 だが、幼いころからゲームと漫画とアニメで過ごしてきた俺は女子と遊んだ経験も少なく、彼女がいたことも無かった。
「そうですか?僕から見たら、立花さんは充分魅力的だと思いますけど?」
「・・・綾崎君、まさか男が好きなんじゃ・・・」
「違います!それは断言させてもらいます!・・・・でも立花さん、千桜さんとかと仲良く話されてるじゃないですか。」
「そう?・・そんな仲良さそうに見えるかな?」
「ええ、もぉ。お二人で下校されてるところとか、もうカップルみたいでしたよ。」
「ちょ、やめてよ綾崎君!そんなんじゃないって!」
「はは、冗談ですよー。」
否定しながらも、俺は別に悪い気はしなかった。 花菱さんにも言ったが、千桜のような女子と恋人同士に間違われるのなら構わない。 ただ、その、嬉しいって表現すると俺が千桜を・・・好きみたいになっちゃうのが問題だけど。
「ですが、お嬢様とも仲良くされて頂いて本当に感謝しています。なんせ友人が少ないもので・・。」
「ああ、ナギ?前も言ったけど、ナギは普通に遊んでて楽しいよ。なんか妹が出来た気分だ。」
「妹っていうには少し違う気がしますが・・・。」
「・・話を戻すんだけどさ、綾崎君に好きな人がいないっていうのは分かったんだけど。それじゃあ、綾崎君は人を好きになったことあるの?」
「・・・好きになったこと、ですか。」
その質問はさっきの話の延長上で、単なる俺の好奇心だったのだが、なんとなく彼の表情が暗くなったような気がした。 ・・・あれ、なんか地雷踏んだ?
「・・・一度だけ、ありますよ。ただまあ、振られちゃったんですけどね。」
「へ、へー。それは残念だったね・・。」
顔は笑顔だったのだが、それでもやっぱり触れちゃいけなさそうだったので、深く突っ込むようなことはやめることにした。
「変なこと聞いちゃってごめんね。・・ただ、人を好きになるのっていうのはどんな感じなのか知りたくて。」
「それは人それぞれだと思いますけど・・。でも、明確な答えは無いんじゃないでしょうか。」
「そうなの?」
「その人と一緒にいて楽しかったり、その人が大事だったり。そういう色んな感情が合わさって『好き』っていう感情になるんじゃないでしょうか。」
「・・そっか。なんか深いね。」
「いやいや、僕も恋愛経験はそんなに無いですから。あんまり分からないです。」
「うん。答えてくれて、ありがとね。・・・じゃあ、俺もう寝るから。」
時刻は既に2時を回っていた。 いい加減俺も眠くなってきたので、俺は横になって目を閉じた。
いつもより短いですが。 ありがとうございました。
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