Re: play the game |
- 日時: 2014/02/23 15:17
- 名前: kull
- お久しぶりです。kullです。
受験は無事に終わりました。ぼちぼち更新していこうと思います。 とりあえずコメ返し。
>プレイズさん コメント返しすら遅くなってしまい、本当に申し訳ありません。 コメントもらえるの非常に嬉しいです。 ハヤテだっていつも敬語ばっかり使ってるわけじゃないですよね。たまには感情的にもなったりします。 あと、多分亮介は悪気はないんだと思います。ただ素直なだけ、素直なだけ・・・・。
一応久しぶりなので設定再確認しておきます。 あと若干補足も。
・話は始業式スタート。ルカは入居済み。 ・話の都合上、ルカは夏休み最後までアパートにいることになってます。 ・ナギとルカは漫画を描いていますが、結婚をかけた勝負はしていない、ということで・・・。
そのうち原作と若干被る話が出ると思いますが、「ああ、こいつこれ予想してなかったな」って思って見てください・・・。 まさか花火大会出るとは思わなかったんだ・・・・。
「いいか?このxに3を代入して微分すると・・・」
夏休み終盤。 俺、立花亮介は数学の講習を受けていた。
(あー、早く終わらないかなー・・・)
やる気はあまり無かったので、俺は申し訳程度に板書をし、新作のゲームのことなどを考えていた。 夏休み前は気合を入れて講習をとるが、大体面倒になってあまり勉強しない。いつものことだ。
(まあ、この講習が最後だし、宿題も皆のおかげで終わってるからあとはゴロゴロできるな。)
なんてことを思っていると、数学教師から驚きの一言が発せられた。
「ああ、言っておくけど明日の確認テストに合格しなかったら夏休み終わりまで補習だからなー。」
その一言でクラス中の皆の表情が変わった。
「先生!そんなの初耳ですよ!」
「鬼!魔人!外道!」
「うん、今初めて言ったからな。講習のプリントにも書かなかったし。まあ、マジメに授業受けてれば簡単さ。」
(・・・・・え?)
板書だけして授業は大して聞いていなかったので、これは大ピンチだ。 調子乗って数学の講習なんて受けるんじゃなかった・・。
「じゃあ、これで今日の講習は終了!明日の確認テストを欠席したやつは問答無用で補習だぞー」
恐ろしい捨て台詞を残して教師は教室から出て行った。 バックれる、という選択肢も無くなってしまった・・・・。
「おい亮介ェ、どうする?これヤベーよ。」
「まさかこんなことになるなんてなー。」
話しかけてくる友人達も驚いているようだ。 確かにこれは大変だ。ゲームのことを考えている場合ではなかった。 こうなったらもうあの手しか・・・・。
「亮介、お前どうすんの?」
「ああ、俺は・・・最後の手段をとるしかないみたいだよ。」
俺はそう言って荷物を持ち駆け足で教室を出た。
「勉強を教えてください。」
「・・・・は?」
教室を出た俺は真っ直ぐ生徒会室へ向かった。 正直一日という時間は自分で勉強するには足りないので、千桜かヒナさんに勉強を教えてもらおうという考えに至ったのだ。
「いや、実は明日の確認テストに合格しないと補習になっちゃうんだよ・・・。」
「大変だな亮介くん。私達なんて講習を一つもとらなかったから、最低限の補習で済んだのに。」
「ああ、美希の言うとおりだ。これは私達の戦略勝ちと言えるな。」
「・・・・ただ面倒だっただけなんじゃ・・・・」
花菱さん、朝風さん、瀬川さんの三人は余裕の表情だ。
流石、歴戦の勇者は違うな・・・。
ヒナさんと千桜はなにやら作業をしていた手を止めてこちらへ向き直る。
「そう言われてもなぁ・・・。一応私達も二学期に向けて色々あるわけだし・・。なあ、ヒナ?」
「そうねぇ・・・。」
「お願い!少しだけでいいから!」
「少しだけって・・・」
「・・・亮介くん、確認テストの範囲って分かる?」
「え?これだけど・・・」
ヒナさんに尋ねられたとおりに講習のプリントを渡す。 教師は講習の範囲しか出さないと言ってたので、間違いは無いはずだ。
「・・うんうん、なんだ、ちょっとだけじゃない。これなら大丈夫よ。千桜、教えてあげたら?」
「え?でも、まだ仕事残ってるけど・・。」
「大丈夫。千桜の分は私がまとめてやっておくから。それならいいでしょ?」
「そうだけど、まだ結構な量が・・・。」
「いいわよ。困っている人を助けるのも生徒会の役目、でしょ?」
「・・・・分かった。じゃあ亮介くん、早速図書館でも行くか。」
「やった!ヒナさん、千桜、ありがと!」
先導する千桜を前に、俺は生徒会室を出た。
「しかし、よく引き受けたね〜!いつものヒナちゃんなら、『自業自得よ。ちゃんと自分で頑張りなさい。』って言いそうなのに〜!」
「私は泉ほどバカじゃないが、同じことを思っていた。珍しいな。」
「バ、バカって・・理沙ちんちょっとヒドイ・・・」
「あら、私はそんなに鬼じゃないわ。友達が困っていたら助けるのは当然でしょ?それに・・・」
「それに?」
「千桜と亮介くんって良い雰囲気じゃない?だから、これを機に二人がもっと距離を近づけないかな〜って♪」
「ほう、それは面白そうだ。例の件もあるしな。」
「例の件って何、美希?」
「ああ、ヒナは知らないんだっけか。立花くんのケータイに千桜と立花くんのツーショットがあったって話だ。」
「ほんと?なんだ、思ってたより全然仲良くなってるじゃない。」
白皇図書館。
俺と千桜が勉強を始めて、既に何時間か経っていた。外はもう暗い。
「違う違う、そこは少し公式を変化させなきゃ。」
「あ、そうか・・・。やっぱ数学は難しいな・・・。」
「テンプレート通りに考えるからダメなんだ。もっと発想を柔軟にしないと。」
「へー、そういうところはゲームと同じなんだね。」
「まあ、一つのやり方でダメなら色んな角度から試すのは大事だ。さあ、次の問題いこう。」
「うん、分かった。」
(おい、亮介が春風さんと勉強してるぞ・・・・!)
(ああ、あの野郎いつの間に春風さんと仲良くなったんだ・・?)
(女子と二人で勉強だと・・?あの野郎、もうゲーム貸してやらないからな・・・!)
「・・・ん?」
「どうした、亮介くん?」
「いや、誰かに名前呼ばれたような・・・」
「そうか?でも今はそんなのを気にしてる場合じゃないぞ。時間が無いんだから。」
「うん。でも千桜の教え方がいいせいか、もうほとんど基本は分かるようになった気がする。」
「油断するなよ。数学は復習が大事だからな。・・・でも、もうそろそろアパートに戻るか。一回休もう。」
「そうだね。ふー、疲れた・・・。」
コンコン、コンコン
「はーい、どうぞー。」
「あ、千桜、この問題なんだけど、この解き方で合ってるかな?」
夜。 俺はアパートに戻って夕飯を食べ終えた後、最後の確認をしに千桜の部屋を訪れた。 勉強とはいえ、女の子の部屋に入るのはちょっと緊張する。
「どれどれ・・・・ああ、この問題か・・・。」
ノートを見るために千桜が近づく。 風呂上がりなのか、少し熱気があって温かい感じがする。
(ん、良い香りがする・・。シャンプーの香りかな・・。)
「・・・・・っていう感じだと思うけど。・・・って、聞いてたか?」
「・・・ああ!うん、大丈夫大丈夫、ちゃんと聞いてたよ。」
千桜の香りに若干気を取られていたが、話は聞いていた。 風呂上りの女の子と接する機会なんてあまりないので、不覚にもちょっとドキドキしてしまったのだ。
「ったく・・・。でもまあ、ここまで出来たなら付け焼刃としては充分だな。これに懲りたら次からちゃんと勉強しろよ?」
「うん、分かった!千桜、ほんとにありがとね。千桜がいなかったら危うく補習になるところだったよ。」
「別にいいよ。そもそも手伝えたのはヒナのおかげだし。・・・・それにまあ、残りの夏休みを補習になって、キミと遊べないのもちょっと寂しいし・・・///」
「ん・・?ごめん、最後のほうあんまりよく聞こえなかった、何て言ったの?」
「・・大したことじゃない。それより明日、ちゃんとテストに合格しろよ?」
「分かってるって!」
千桜の力があれば、百人力なのだ。
最後まで読んでいただき感謝です。
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