Re: 『過去』・『現在』・『未来』……………五人の出逢い |
- 日時: 2013/07/09 09:36
- 名前: ハヤヒナ
- 07 「ハヤテ、桂家へ」
ハヤテとヒナギクは未だに過去に出会い恋した事を思い出せずにいて、数日が経った金曜日。 雨が降る中、あるスーパーの軒先にハヤテはずぶぬれの状態で立っていた。 ハヤテ 「これから……どうしようかな…………。」 降って落ちていく雨粒を眺めていた。」 何故、ハヤテが此処にいるかと言うと、ナギにクビにされてしまったからである。 ハヤテ 「雨が止んだら、公園で……」 と言おうとしたが聞きなれた声がした為、最後まで言えなかった。 ヒナギク 「御母さん、傘忘れるなんてどうかしてるわよ。」 ヒナママ 「ご免ねヒナちゃん。急に雨が降ってくるなんて思わなかったから。」 ヒナギク 「そうよね。急に雨が降るなんて…………って、ハヤテ君!!?」 ヒナママ 「本当だわ。綾崎君よ。」 ハヤテ 「ヒナギクさん………!それに御母様!?」 声の正体は、ヒナギクとヒナギクの義理母であった。 ヒナギク 「どうしたのハヤテ君。ずぶ濡れじゃないの!!それにその格好……。」 ハヤテ 「えっーーーとですね。それはですね……」(クッシュ) 最後まで言えず、ハヤテはくしゃみをした。 ヒナママ 「取り敢えず綾崎君、ウチに来たら?このままだったら風邪引くから。」 ヒナギク 「そうね。って事でハヤテ君、ウチに来なさい。」 ハヤテ 「え、良いんですか?」 ヒナママ 「勿論よ。」 ヒナギク 「ウチに着いたら、聞かせてよね。」 ハヤテ 「分かりました。」 ヒナギク 「じゃあいきましょ。」 ハヤテは、ヒナギク、ヒナママと共に桂家に向かった。
そして、桂家。 ヒナギク 「ハヤテ君、そのままだったら風邪引くから、お風呂に入ってきなさい。」 ハヤテ 「良いんですか。」 ヒナギク 「良いに決まってるじゃない。御父さんの服、用意しとくから。」 ハヤテ 「分かりました。」 ヒナギク 「上がったら聞かせて貰うからね。」 ハヤテ 「分かりました。では、お先にお風呂に入らせて貰います。」
十分後。ハヤテはお風呂から上がり、リビングにやって来た。 ヒナギク 「ハヤテ君、もう上がったのね。」 ハヤテ 「ええ。」 ヒナギク 「私も入ってくるから、リビングで寛いでゆっくりしてて。」 ハヤテ 「あ、はい。」 そう言って、ヒナギクもお風呂に入った。
三十分後。ヒナギクもお風呂を済ませ、リビングにやって来た。 ヒナギク 「それじゃあハヤテ君、話してくれるかしら?」 ハヤテ 「分かりました。……………実は、お嬢様にクビにされたんです。」 ヒナギク 「え!!?」 当然の様に、ヒナギクは驚いた。 ヒナママ 「それ本当なの?」 ハヤテ 「ええ。前は3日程でしたが、今度は本当にクビにされたんです………。」 ヒナギク 「じゃあハヤテ君、学校はどうするの?」 ハヤテ 「学校や携帯の方はマリアさんが払ってくれるから大丈夫です。」 ヒナギク 「じゃあ住む所はどうするの?」 ハヤテ 「それはですね探していた所、雨が降って来たので雨宿りして時にヒナギクさんと会ったんですよ。」 ヒナギク 「そうだったんだ。」 ハヤテ 「ええ。」 ヒナギク 「…………ハヤテ君、ちょっと此処で待ってて。」 ハヤテ 「……分かりました。」 そう言って、ヒナギクはヒナママの所へ向かった。
数分後。ヒナママと共にヒナギクが戻ってきた。 ヒナギク 「ハヤテ君、今日から此処に住んだら?」 ハヤテ 「え!!?」 当然の様に驚くハヤテ。 ハヤテ 「え、でも、迷惑では……?」 ヒナママ 「全然、迷惑なんかではないわよ。」 ハヤテ 「本当ですかヒナギクさん。」 ヒナギク 「本当よ。ハヤテ君、私の専属執事になってくれば良いから。」 ハヤテ 「ヒナギクさんの専属執事にですか?」 ヒナママ 「嫌のかしら綾崎君。」 ハヤテ 「嫌では有りませんよ。」 ヒナママ 「じゃあ決まりねヒナちゃん。」 ヒナギク 「そう言う訳だからハヤテ君、今日から私の専属執事として良いからね。」 ハヤテ 「分かりました。」 ヒナママ 「じゃあ綾崎君の部屋は、ヒナちゃんの隣でいいかしら?」 ハヤテ 「あ、はい。良いですよ。」 ヒナギク 「決まりね。」 ヒナママ 「……あ、そう言えば、その部屋、散らかったままだったわ。」 ヒナギク 「だったら直ぐ、片付けましょ。今やれば九時までには終わるわ。」 ハヤテ 「そうですね。」 ヒナギク 「じゃあやりましょ。」 こうして今日から、ヒナギクの専属執事として、桂家に住む事になったハヤテであった。
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