ドルフィン・フューチャー |
- 日時: 2013/06/17 18:12
- 名前: ネームレス
- 今日は、ハヤテくんたちの卒業式。
長かったような、短かったような、ハヤテくんとの出会いから約1年と半年。
私、水蓮寺ルカは白皇高校の卒業式に呼ばれていた。
…まあ、アイドル業だけどね。
みんなの前で歌って踊って、盛り上げる。いつもやってきたことだ。
だけど、今回は少し思い入れが違う。
高校生活。私の人生で、どんなに手を伸ばしても届かなかったものだ。ハヤテくん、ヒナ、千桜、ナギ、カユラ、皆のいる高校生活。
子どもの頃からレッスンばかりで、学校には行く余裕が無くて、今までは遮二無二働いてたおかげで気にならなかったけど、やはり制服を着て、友達と一緒に通学する姿は私にはとても眩しかった。
皆の学校での話は、私じゃとても理解できなくて
皆の学校での出来事は、私は全然体験できなくて
皆の学校で学んだ事は、私には全く学べなくて
羨ましかったし、憧れだった。
でも、違うんだ。
学校にはたしかに行けない。けど、友達はいる。
何か特別な事じゃ無いんだ。
皆が集まれば、自然といつもと同じ事をする。いつもと同じ雰囲気が私たちを包んで、いつもと同じように笑ってられる。
大切なのは、空間ではなく友達で、学校は友達を作るプロセスの一つなんだ。
なら、私には友達がいる。
通いたい、と思う気持ちはまだある。だけど、拘るのもやめた。
なぜなら、わたしの周りには常に、皆が、友達がいるのだから。
だから、私は…
「ルカさーん!そろそろ準備を!」
「はーい!」
私の最高の友達が、最高の未来を迎えられるように…
「出番です!お願いします!」
「わかりました!」
最高のパフォーマンスで魅せて、最高の卒業式を演出する!
「みんなー!卒業おめでとー!今日は私から、皆が最高の未来を迎えられるように、はりきって歌うからねー!」
ーENDー
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